2025-09-26 08:48:00
🍺夏のビール疲れが秋に出る? 🍺
夏のビール疲れが秋に出る? ― 東洋医学の視点から
夏は冷たいビールがおいしい季節です。
しかし、東洋医学の観点では「夏の飲みすぎ」が秋の不調につながることがあります。
夏のビールと「湿」「熱」
中医学では、ビールの飲みすぎは次のような影響を与えると考えます。
- 冷たい性質 → 脾胃を冷やし、消化機能を弱める
- アルコールの性質 → 陽熱を生み、体内に「熱」をこもらせる
- 過剰な水分 → 脾の運化を妨げて「湿(余分な水分)」がたまる
この結果、体には「湿」と「熱」が同時に停滞しやすくなります。
『黄帝内経・素問』には、
「湿は重濁をもって性となし、熱は上炎をもって性となす」
とあり、湿は重だるさや停滞感を、熱は上へこもる症状を引き起こすとされています。
「湿熱」が残ると起きやすい症状
湿と熱が体に残ると、次のような不調につながります。
- 身体のだるさ、倦怠感
- むくみや重だるさ
- 胃もたれ、食欲不振
- のどの渇き、口苦
これはまさに「湿熱内蘊(しつねつないじゅん)」と呼ばれる状態です。
秋に出やすい症状 ― 乾燥との相乗作用
秋は空気が乾燥し、五臓の「肺」が影響を受けやすい季節。
夏に残った「湿熱」に乾燥が加わると、次のような症状を引き起こすことがあります。
- 便秘
- 乾いた咳
- 肌荒れや乾燥
- 疲れやすさ
つまり「夏のビール疲れ」が「秋の不調」として表面化するのです。
養生のポイント
秋に向けて、夏の「湿熱」をためない工夫が大切です。
- 温かい飲み物や消化に優しい食事で、脾胃を守る
- 苦味のある食材(ゴーヤ、緑茶など)で余分な熱を冷ます
- 軽い運動などで巡りを良くして湿をさばく
- 梨、白きくらげ、れんこんなどで肺を潤す
🍂 まとめ
夏のビールは楽しいですが、東洋医学的には「湿」と「熱」をためやすい飲み物です。
それが秋の「乾燥」と重なり、不調につながることも少なくありません。
夏の疲れを早めに整え、秋を元気に過ごしましょう。