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2025-10-09 17:57:00

甘い物🍰と東洋医学

みんな大好き… 甘い物🎂


『甘いものと、東洋医学📚』


私たちの生活に欠かせない「甘味」。
東洋医学では、味も大切な「薬」として考えられてきました。

中医学では、食べ物の味を「五味」と呼びます。
・酸(すっぱい)       肝に入る

・苦(にがい)        心に入る

・甘(あまい)        脾に入る

・辛(からい)        肺に入る

鹹(しおからい) 腎に入る

この中で「甘」は、脾胃(=消化吸収をつかさどる臓腑)と深く関わりがあります。



✨甘味の働き✨

中医書には「甘味は緩(ゆる)め、中(なか)を補い、気を和す」とあります。
つまり甘味は、体をゆるめ、消化器を助け、気持ちを落ち着ける作用があると考えられてきました。

そのため、古代からお粥や小豆など、ほんのり甘い食べ物は「養生食」として重視されてきました。

しかし、同じ中医書には「多食甘則脾気損」とも記されています。
甘味の取りすぎは、かえって脾胃を弱らせるよ…ということです☝️

脾が弱ると…

・だるい、だる重い、スッキリしない

・むくみやすい

・胃もたれ・食欲低下・食べたくない

・下痢しやすい

といった症状が出やすくなります。



また、現代に多い「砂糖やお菓子」の強い甘さは本来の自然な甘味とは異なり、気血の巡りを滞らせ、痰湿(たんしつ)という余分な水分や脂肪のもとをつくります。



甘味は本来「養生」にも役立つ大切な味。
ただし「ほどよく、自然な甘味を楽しむ」ことが養生の知恵といえます。



身体にやさしい甘さを選ぶことで、脾胃を健やかに保つことができます📚

2025-10-06 19:04:00

今日は中秋の名月🌕

🌕 月と中医学 ~体と心のリズムを整える~

 

中医学では、「人は自然の一部」と考えます。

昼と夜、季節の変化、そして月の満ち欠けと、

自然のリズムは、私たちの体や心に深く関係しています。

 

 

🌞 陰陽と月の関係

 

自然のリズムを理解する基本は「陰陽」です

 

太陽=陽:あたたかく、動き、外に向かう力

月=陰 :しずかで、冷たく、内に向かう力

 

月はこの「陰」を象徴し、体の中では「陰血(いんけつ)」の働きをあらわします。

 

 

※陰血(いんけつ)とは?

 

陰血とは、単なる血液ではなく、

 

体をうるおし、栄養を与え、心を落ち着かせる力を持つ血と体の水分(津液)のことです。

 

つまり、「血」+「体の水分」=「陰血」

陰血がしっかりしていると、肌や髪にうるおいがあり、心も安定。逆に足りないと、肌の乾燥、不眠、イライラ、のぼせなどが出やすくなります。

 

 

🌙 月のリズムと体の関係

 

古典『黄帝内経』には、「陰陽は天地の道なり、万物の根本なり」とあります。

月の満ち欠けも、この陰陽のリズムを表しています。

 

私たちの体も、このリズムに影響を受けながら、バランスを保っています。

 

 

🌗 月のサイクルと体のケア

月の状態

体の状態

ケアのポイント

🌑

新月

気血の流れがゆるやかで疲れやすい

睡眠をしっかりとる・温かい食事で体を養う・静かに過ごす

(休む)

🌓

上弦

消化や吸収が良く、活動しやすい

軽い運動・朝の活動を意識・外気に触れる

(活動開始)

🌕

満月

気血が充実し、感情が高ぶりやすい

深呼吸などで心を落ち着ける・ゆったり過ごす

(活動ピーク・感情高ぶる)

🌗

下弦

代謝が落ち、冷えやむくみが出やすい

体を温め、ストレッチや入浴で巡りを整える

(体と心を整え、静める)

 

新月とは…

月が太陽と同じ方向にあって地球から見えない状態のこと。

 

中医学の視点では…

※新月

外は静か、内では新しい動きが始まり、

陰の静けさと陽の芽生えが共存してる時期

※上弦

陽が増え、活動エネルギーが高まる時期

 満月

外では陽が極まり活動が盛ん、内では陰血が満ち、感情や気血の動きが強くなる時期

※下弦

陽が衰え、陰が増えて体が静まる時期

 

 

💡なるほど🧐

だから、鬼滅の刃の上弦の鬼って強いってことなのか…。 

 

 

 ー まとめ ー

 

月は「陰血」を司り、体をうるおし(栄養・滋潤)、心を落ち着かせ(精神の安定)、陽を鎮め、陰を養います。

 

中医学で月を観るとは、

「自然と調和して、体と心の陰陽を整える」ということになります。

 

🌕 月は体を養い、心を安らげる『陰のエネルギー』

太陽(陽)が体を動かす力なら、月(陰血)は体と心をしずかに支える力です☝️

 

 

※ 新月 → 上弦 → 満月 → 下弦 → 次新月までが、約7日ごとに「陰陽の転換」が起こっていると考えられています。

(29.5日で一巡)

 

 

2025-09-28 22:22:00

【東洋医学☯️と睡眠💤】

東洋医学と睡眠 - 陰陽の調和から考える

 

 

私たちの睡眠💤は、東洋医学の根本概念である「陰」と「陽」と深く関わっています。

 

『黄帝内経・素問』(中医書)には…

「陽気尽くせば臥す、陰気尽くせば寤む」と記されており、体の中の陰陽の消長に従って、昼は陽気が盛んで活動し、夜は陽気が減り陰気が優位になって眠る、という昼夜のリズムを説明している表現です☝️

 

 

 ※ 陰陽消長とは…

陰と陽が互いに増えたり減ったりしながら、全体のバランスを保つことをいいます。どちらかが多すぎたり少なすぎたりすると、体調や自然のバランスが崩れる、という考え方です。

 

 

陰陽と睡眠の関係

 

朝、昼(陽):太陽が昇り、体は活動に適した状態になります。気血が体表や四肢に巡り、外向きの働きが活発になります🏃‍♀️

・夜(陰):日が暮れると陰が盛んになり、陽気は内に収まり、心身は静かに休養へと向かいます🛏️

 

 

つまり、眠ることは「陽が収まり、陰に帰る」ことを意味します。

 

 

睡眠の不調と陰陽の乱れ

 

寝つきが悪い/眠りが浅い
 → 陽気が収まらず、心神が安らがない

・夜中に何度も目が覚める
 → 陰が不足し、陽を抱えられない

・朝すっきり起きられない
 → 陽気の発動が弱く、脾腎の不足や痰湿の停滞が関与。

 

 

 

東洋医学的な改善のヒント

 

 1.寝る前は陰を養う行動を
 ・強い光や刺激を避け、心を落ち着ける。
 ・温かいお茶や深呼吸で気を静める。

2.昼はしっかり陽を巡らせる
 ・軽い運動や太陽の光を浴びることで、陽気を充実させる。
 ・活動と休養のメリハリをつける。

3.鍼灸や養生で陰陽のバランスを整える
 ・不眠傾向の方には「心腎」を調える経穴を用いて、心神を安定させる。
 ・倦怠や過眠傾向の方には「脾胃」を整える。

脾胃がしっかり働くと、体の中の陽(活動のエネルギー)が生まれやすくなる。

 

 

 

🌿 睡眠は「単なる休養」ではなく、陰陽の切り替えそのものです。

もし眠りに不調を感じている方は、陰陽のバランスが崩れているサインかもしれません。鍼灸や日常の工夫で、その調和を取り戻すお手伝いができます☺️

2025-09-26 08:48:00

🍺夏のビール疲れが秋に出る? 🍺

夏のビール🍺疲れが秋に出る? 

― 東洋医学の視点からー

 

 

夏は冷たいビールがおいしい季節です。

しかし、東洋医学の観点では「夏の飲みすぎ」が秋の不調につながることがあります。

 

 

☀️夏のビール🍻と「湿」「熱」

 

 

中医学では、ビールの飲みすぎは次のような影響を与えると考えます。

 

  • 冷たい性質 → 脾胃を冷やし、消化機能を弱める
  • アルコールの性質 → 陽熱を生み、体内に「熱」をこもらせる
  • 過剰な水分 → 脾の運化を妨げて「湿(余分な水分)」がたまる

 

 

この結果、体には「湿」と「熱」が同時に停滞しやすくなります。

 

『黄帝内経・素問』には、

 

「湿は重濁をもって性となし、熱は上炎をもって性となす」

とあり、湿は重だるさや停滞感を、熱は上へこもる症状を引き起こすとされています。

 

 

「湿熱」が残ると起きやすい症状

 

 

湿と熱が体に残ると、次のような不調につながります。

 

  • 身体のだるさ、倦怠感
  • むくみや重だるさ
  • 胃もたれ、食欲不振
  • のどの渇き、口苦

 

 

これはまさに「湿熱内蘊(しつねつないじゅん)」と呼ばれる状態です。

 

 

秋に出やすい症状 ― 乾燥との相乗作用

 

 

秋は空気が乾燥し、五臓の「肺」が影響を受けやすい季節。

夏に残った「湿熱」に乾燥が加わると、次のような症状を引き起こすことがあります。

 

  • 便秘
  • 乾いた咳
  • 肌荒れや乾燥
  • 疲れやすさ

 

 

つまり「夏のビール疲れ」が「秋の不調」として表面化するのです。

 

 

養生のポイント

 

 

秋に向けて、夏の「湿熱」をためない工夫が大切です。

 

  • 温かい飲み物や消化に優しい食事で、脾胃を守る
  • 苦味のある食材(ゴーヤ、緑茶など)で余分な熱を冷ます
  • 軽い運動などで巡りを良くして湿をさばく
  • 梨、白きくらげ、れんこんなどで肺を潤す

 

 

 

 

🍂 まとめ

夏のビールは楽しいですが、東洋医学的には「湿」と「熱」をためやすい飲み物です。

それが秋の「乾燥」と重なり、不調につながることも少なくありません。

 

夏の疲れを早めに整え、秋を元気に過ごしましょう。

 

2025-09-23 19:30:00

【秋分の日と東洋医学】

🍂秋分の日と陰陽のバランス

 

秋分の日は、昼と夜の長さがほぼ同じになる日です。

東洋医学では、昼は「陽」、夜は「陰」を表すため、この日は 陰陽がちょうど均衡する日 と解釈できます。

 

自然界の流れを陰陽で見てみると…

 

  • 春分 → 陽が増え始める
  • 夏至 → 陽が極まる
  • 秋分 → 陰陽が均衡
  • 冬至 → 陰が極まる

 

 

秋分を過ぎると、昼(陽)はだんだん短くなり、夜(陰)が長くなっていきます。つまり、これからは 陰のエネルギーが強まる季節 に入るのです。

 

 

 

 

🌿陰のエネルギーと体の変化

 

 

陰には「静・冷・内向・下降」などの性質があります。

そのため秋から冬にかけては…

 

  • 気血が体の内側に収斂しやすくなる
  • 体表や手足は冷えやすい
  • 空気が乾燥し、肺に負担がかかりやすい

 

 

つまり、体は 内側にエネルギーを蓄えながら、外は冷えやすく乾燥しやすい 状態になっていくと考えられます。

 

 

 

 

🍵この時期の養生ポイント

 

 

  1. 体を温める
     温かい食事や入浴で、外側をしっかり温めましょう。冷えは風邪や呼吸器の弱りにつながりやすいです。
  2. 潤いを補う(秋=五臓:肺)
     秋は、乾燥の季節。「肺」は乾燥に弱いため、大根・れんこん・梨・はちみつなどを取り入れて潤いを守ることが大切です。
  3. しっかり休養する
     陰のエネルギーは静を好みます。早めに休むことで体が自然の流れに調和しやすくなります。 体内にエネルギーを蓄えることが、冬に備える養生になります。

 

 

✨秋分は、陰陽のバランスが整う節目の日✨

これを境に陰が増えていくため、体はエネルギーを内にしまい込み、表面は冷えや乾燥にさらされやすくなります。

だからこそ、この季節は温めて守り、潤いを補い、しっかり休むことが大切です。自然のリズムに合わせた養生が、心と体を健やかに保つポイントになります♪

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