今日は中秋の名月🌕
🌕 月と中医学 ~体と心のリズムを整える~
中医学では、「人は自然の一部」と考えます。
昼と夜、季節の変化、そして月の満ち欠けと、
自然のリズムは、私たちの体や心に深く関係しています。
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🌞 陰陽と月の関係
自然のリズムを理解する基本は「陰陽」です。
•太陽=陽:あたたかく、動き、外に向かう力
•月=陰 :しずかで、冷たく、内に向かう力
月はこの「陰」を象徴し、体の中では「陰血(いんけつ)」の働きをあらわします。
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※陰血(いんけつ)とは?
陰血とは、単なる血液ではなく、
体をうるおし、栄養を与え、心を落ち着かせる力を持つ血と体の水分(津液)のことです。
つまり、「血」+「体の水分」=「陰血」
陰血がしっかりしていると、肌や髪にうるおいがあり、心も安定。逆に足りないと、肌の乾燥、不眠、イライラ、のぼせなどが出やすくなります。
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🌙 月のリズムと体の関係
古典『黄帝内経』には、「陰陽は天地の道なり、万物の根本なり」とあります。
月の満ち欠けも、この陰陽のリズムを表しています。
私たちの体も、このリズムに影響を受けながら、バランスを保っています。
🌗 月のサイクルと体のケア
月の状態 |
体の状態 |
ケアのポイント |
🌑 新月 |
気血の流れがゆるやかで疲れやすい |
睡眠をしっかりとる・温かい食事で体を養う・静かに過ごす (休む) |
🌓 上弦 |
消化や吸収が良く、活動しやすい |
軽い運動・朝の活動を意識・外気に触れる (活動開始) |
🌕 満月 |
気血が充実し、感情が高ぶりやすい |
深呼吸などで心を落ち着ける・ゆったり過ごす (活動ピーク・感情高ぶる) |
🌗 下弦 |
代謝が落ち、冷えやむくみが出やすい |
体を温め、ストレッチや入浴で巡りを整える (体と心を整え、静める) |
新月とは…
月が太陽と同じ方向にあって地球から見えない状態のこと。
中医学の視点では…
※新月
外は静か、内では新しい動きが始まり、
陰の静けさと陽の芽生えが共存してる時期
※上弦
陽が増え、活動エネルギーが高まる時期
※ 満月
外では陽が極まり活動が盛ん、内では陰血が満ち、感情や気血の動きが強くなる時期
※下弦
陽が衰え、陰が増えて体が静まる時期
💡なるほど🧐
だから、鬼滅の刃の上弦の鬼って強いってことなのか…。
ー まとめ ー
月は「陰血」を司り、体をうるおし(栄養・滋潤)、心を落ち着かせ(精神の安定)、陽を鎮め、陰を養います。
中医学で月を観るとは、
「自然と調和して、体と心の陰陽を整える」ということになります。
🌕 月は体を養い、心を安らげる『陰のエネルギー』
太陽(陽)が体を動かす力なら、月(陰血)は体と心をしずかに支える力です☝️
※ 新月 → 上弦 → 満月 → 下弦 → 次新月までが、約7日ごとに「陰陽の転換」が起こっていると考えられています。
(29.5日で一巡)