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2025-11-15 17:28:00

五行でひもとく「感情と身体のつながり」

東洋医学では、身体とこころはひとつの流れとして働いていると考えます。

 

その中心となるのが 五臓(肝・心・脾・肺・腎) と、それを取り巻く 五行(木・火・土・金・水) の関係です。

 

五臓は、それぞれの感情、器官、そして全身の働きと深く結びついています。

どれかひとつが弱ると、まるでドミノのように他の臓にも影響が広がっていきます。

 

 

今回は「感情」と「臓腑」と「五行」のつながりを、わかりやすく紹介します。

 

 

🌳 肝(木)と怒り:イライラ・緊張との関係

 

● 肝の感情

 

怒り、イライラ、緊張、ため込み。

 

● 関係する器官

 

目・筋・腱・爪・側頭部・胸脇(みぞおち〜脇のあたり)。

 

肝が弱ると、

・肩こり、頭痛

・目の疲れ、視界のかすみ

・胸の張り、ため息

などが出やすくなります。

 

● 五行のつながり

 

五行では肝は「木」。木は「土(脾)」を押さえる働きがあります。

そのためストレスや怒りが強くなると、

→ 胃腸(脾)を弱らせてしまい、胃もたれ・食欲不振・だるさ につながります。

 

 

🔥 心(火)と落ち着き:心の安定・睡眠・集中

 

● 心の感情

 

落ち着かなさ、不安、興奮、喜びすぎ。

 

● 関係する器官

 

舌・血脈・顔色・睡眠リズム。

 

心が弱ると、

・多夢・不眠

・動悸

・ザワザワした感じ

・集中しにくい

といった変化が出ます。

 

● 五行のつながり

 

心は「火」。火は「金(肺)」を弱らせやすい性質があります。

そのため心が不安定になると、

→ 呼吸が浅い・メンタルが落ちる といった肺の症状に波及します。

 

また、火は「水(腎)」にコントロールされているので、

→ 心が弱ると腎(生命力)の支えも低下します。

 

 

🌏 脾(土)と考えすぎ:胃腸と気力

 

● 脾の感情

 

心配、思い悩む、考えすぎ。

 

● 関係する器官

 

胃腸・四肢の筋肉・唇・消化吸収・気血の生成。

 

脾が弱ると、

・胃もたれ、食欲の波

・だるさ

・集中力低下

・むくみ、重だるさ(湿がたまる)

が出やすくなります。

 

● 五行のつながり

 

脾は「土」。土は「水(腎)」の働きをコントロールします。

しかし脾が弱ると湿をさばけず、

→ むくみ・冷え・疲れやすさ と腎にも負担がかかります。

 

さらに「木(肝)が土(脾)を剋する」ため、

→ ストレスで胃を壊すのは中医学的にも理にかなっています。

 

 

🌬 肺(金)と悲しみ:呼吸と免疫

 

● 肺の感情

 

悲しみ・憂い・ため息。

 

● 関係する器官

 

鼻・呼吸・皮膚・免疫・大腸。

 

肺が弱ると、

・息が浅い

・落ち込みやすい

・風邪をひきやすい

・便秘/下痢

などが起こります。

 

● 五行のつながり

 

肺は「金」。金は「木(肝)」を抑えてバランスを取ります。

しかし肺が弱ると、

→ 肝のイライラや緊張が強くなりやすい という連鎖が起こります。

 

また肺は腎(水)から“気を引き上げてもらう”ので、

→ 肺が弱いと疲れやすさや呼吸の弱さにもつながります。

 

 

💧 腎(水)と不安:生命力・冷え・ホルモン

 

● 腎の感情

 

不安、恐れ、焦り、決断力低下。

 

● 関係する器官

 

耳(聴力)・骨・歯・腰・膝・生殖・ホルモン・老化。

 

腎が弱ると、

・不安感

・冷え

・腰の重だるさ

・白髪・抜け毛

・夜間尿

・むくみ

などが出やすくなります。

 

● 五行のつながり

 

腎は「水」。水は「火(心)」を抑えてバランスを取ります。

腎が弱ると、

→ 心(メンタル)が不安定になりやすい/不眠になりやすい。

 

また、水は木を生むため、

→ 腎が弱いと 肝(木)の気も弱り、イライラや月経痛 に影響します。

 

 

🌿 まとめ:感情は“身体からのサイン”

 

東洋医学では、感情を「気持ちの問題」とは捉えません。

臓腑 → 器官 → 感情 → 五行バランス が連動して動く“身体のサイン”として見ます。

 

身体が整えば、

・呼吸が深くなる

・睡眠が整う

・気持ちが落ち着く

・余裕が戻る

など、こころも自然に整っていきます。

 

ぜひ、日々の小さなケアで身体を整えてみてくださいね🌿

 

もちろん、鍼灸オススメです☺️